野川は、国分寺の恋ヶ窪あたりを源として、二子多摩川で多摩川に合流する、まぁ小川ですね。三鷹と調布と府中と小金井の境にある都立野川公園から、下流に向かって約10kmのサイクリングロードが整備されています。戻る野川公園まで、京王線調布、府中、JR中央線三鷹、小金井からバスがあります。西武多摩川線多摩墓地、北多摩駅も最寄です。 住宅地を滑ります。給水は楽です。 スタート地点は野川と東八道路が交わるところ、野川公園一の橋バス停のそばからです。野川公園は昔国際基督教大学のゴルフコースだったとかで、非常にきれいで清潔感のある広い公園です。ハケと呼ばれる武蔵野丘陵のがけの下を流れる小さな小川が野川です。関東ローム層に降った雨水がこのハケ沿いに湧き出てきた湧水を集めて流れるのが野川で、野川公園の北側は自然公園となっていますが、日曜日以外は一般に公開されていません。なんでもホタルが飛び交うそうです。
野川公園から、三鷹、調布市内を滑ります。道は一応舗装されていますが、あまり広くはありません。休憩ポイントは沢山ありますからゆっくり楽しんですべることができます。ただし、ヒトも多いのでスピードは出さないように注意してください。春のこの時期は桜が非常にきれいです。
甲州街道と京王線を潜り抜け、世田谷通りを渡ると成城です。成城の反対側に喜多見の小田急の車両基地があります。なんと車両基地の屋根をすっぽり覆った公園があり、ここにはトイレがありますので、給水、トイレ休憩ができます。高いところからこんな感じで成城の丘の上を眺めることができます。
ただし、ここから玉堤通りまでの舗装はゴム敷き舗装です。インラインでは正直言ってつらい舗装です。何しろ転がり抵抗が妙に強くぜんぜん前に進まないどころか正直言って危険でしょう。行政の無駄遣いをもっと別な方向に使ってほしいものです。
喜多見から東名高速の下を抜けて玉堤通りに出るとしばらくサイクリングロードが続きますが、そのうちサイクリングロードが途切れます。仙川が合流するあたりで二子多摩川の高島屋ショッピングセンターが見えるあたりがゴールです。
実はこのルートはインラインスケートをするにはあまりいいルートとは言えません。ただし都市での川のあり方というものをすごく感じさせてくれました。野川公園から三鷹、調布あたりの野川の側道はいかにも生活道路であり、きれいに管理されています。路面にごみもありません。確かに路面は狭く砂利があり、滑りづらいところもありますが、この辺の子供は野川の川原に下りて何やらほじくって遊んでいたり、ちょっとした公園やベンチがありますが、京王線を過ぎて世田谷通りを渡ったあたりから、川原にごみが目立ちます。季節がら桜のきれいな季節にもかかわらず、三鷹大沢あたりで地域の住民が花見をしていたのに比べ、桜がきれいなところであっても人影がありません。路面もゴム敷きでスケートどころか恐らく自転車で走ることもちょっとつらいのではないでしょうか。さらに下ると、いかにも野川が成城の丘の都市の下側といった雰囲気になります。
二子多摩川の高島屋ショッピングセンターのルイ・ヴィトンの看板が都市の表であるとすれば、そこから100m離れた野川はいわば世田谷区の裏側のような薄ぎたなさを感じます。
すぐそこに東京でも有数の高級住宅街があるというのに、数百メートル離れた川を大切にできないこのあたりの住民には怒りさえ感じます。たしかに、三鷹、調布市内の野川沿いの側道は行政が作ったものかもしれませんが、地域の住民が川を楽しみ、大切にしているというのが充分に理解できます。